「おまえのブログ、過去の話と本の話ばっかりで、陰気くさい老人の日記みたいで心配になる」って言われた。んー、確かにそうかもしれない。

ただ、「今現在」の仕事についてブログでは語れない。未来のことだからね。なにが起きるか解らないし、守秘義務もある。自社の仕事だって結果が出る前には語れないじゃん。仕事やる前から手のうちバラすなんてあり得ないでしょ。

するとみんなが知ってる会社がどんなふうに成長して来たのか、とか、あるプロジェクトはどういう顛末だったのか、とか、要するに過去の話が多くなってしまう。

でも過去って大事なんだよ。
多くの優れた人たちが過去を振り返るのを怠り、同じ失敗を繰り返す。
だからときどき過去は振り返らないといけない。

歴史って大事じゃないですか。
10年一昔っていうし。
歴史を知らないと、正確な未来予知はできないっすよ。

というわけで唐突だけど、今日は伝説的なデッキビルダーを名前だけでも紹介しておく。

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天才と呼ばれるデッキビルダーを全員挙げるのは僕には無理だ。だが思いつくまま挙げていく。よくわからないがそういう気分なんだ。

トップバッターは、そうだな。
Brian Weissmanでいいか。

まさか知らないやつはいないと思うが、Brian Weissmanは最古のコントロールデッキともいわれる「The Deck」をデザインした伝説のデッキビルダーだ。といっても、カリフォルニアに住んでいた一人の少年(当時)なんだけれどね。
彼とその友人たちが体現したカード・アドバンテージの概念は、いまやデッキビルディングに欠かせない基礎のひとつとなっている。

Brian Weissmanとともに黎明期の偉大なデッキビルダーとして、Jay Schneiderも外せないだろう。
彼は「マナカーブ」という概念を発明した天才だ。
「スライ」というデッキ名は、もちろんPaul Slighからとられたものだが、そのオリジナルデザイナーがJay Schneiderだ。スライやウィニーやバーンといったテンポアドバンテージを重視するデッキすべての源流となったことからも、その偉大さがわかるだろう。

Mike Longと一緒にグランプリ仙台’01でマジックについて語り合ったことがあるのは僕の数少ない自慢だが(なにしろ、4色7枚コンボという芸術的なまでのコンボデッキをデザインしたスター選手だった)、その日は「ミラクルグロウ」という土地が10枚切りのクロックパーミッションを操ってベスト8に進出し、試合にサインに大忙しだった。
そしてそのミラクルグロウを生んだ源流となったのが、Alan Comerによって生み出されたゼロックス理論。後にこの理論は誤りであることが数学的に証明されてしまったけれど、その発想に対する評価は高く、こうやって結果を残し続けている。

Zvi Mowshowitz。ああ、いまでも彼の名前を思い出すだけで心が躍る。
PT東京で当時のメタゲームに対する解答を導きだした「Solution」という名のデッキはいまでも語り草だが、やはりなんといっても彼の書いた戦略記事「My Fires」は外せない。単なる記事という存在を超えて、「My Fires理論」として後々に至るまでも引用され続けた名著だ。

8万文字という超人的な文字数。
新書じゃないぜ。なのに8万文字もあるんだぜ。
たった75枚の、Firesのデッキの話ばっかで。

デッキビルダーとして、彼の名を知らなければモグリだろう。
そう、藤田剛史

誰もたどりつかなかった個性的なデッキ「The Rats」でPT東京を準優勝した(決勝はZviのSolutionに敗れてしまったが)。
再供給ファイア、伍堂スペシャル、そしてRDWを作った。
構築での実力から海外の調整チームから参加を乞われるようになった最初の日本人プレイヤーでもある。

中村聡を忘れてはいけない。
奇抜な帽子で海外勢からは「Hatman」の愛称で親しまれ、正真正銘の天才にして大成功を治めたデッキビルダー。
アジア太平洋選手権98で優勝した「スパイクの誓い」デッキは、彼の代表作。
そのほか、「ターボランド」や「リス対立」といった極めてオリジナル性の高い、しかも青緑のデッキにこだわって結果を残し続けた。
また、『五輪の書』による連載で、マジック人口の拡大にも寄与した。
そして何より、彼は「「ヴァイスシュヴァルツ」」「ヴァンガード」といった国産TCGの生みの親で。文句のつけようがない天才がいるとすれば彼のことだ。

ああそして浅原晃
全世界の「戦隊の鷹」は彼に足を向けて眠ってはいけない。
Caw-Goのオリジナルの発明者にして、数々の伝説的アイデアを世に問うてきた世界的デッキビルダー。

(中略)

彼ら天才のことを学ぼう。彼らがどのようにして歴史に名を刻むような大発明をし、どんな苦悩と戦ったか。僕はそれを知ることが、自分自身も彼らのように歴史的な偉業を成し遂げるための原動力になると思っている。ただ漠然と日々の仕事をこなしていても、革命は起こせない。革命を起こすには、まず歴史に学ぶのだ。

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元ネタはこちらです。

名前くらいは知っておきたい伝説のプログラマーたち - UEI shi3zの日記
http://d.hatena.ne.jp/shi3z/20121207/1354830290

僕が書いたのは適当なところがあるので、事実関係にも誤りがあるかもしれません。その際には、すぐ修正します。
ところで、どなたかマジで書いてくれないかなあ。

コメント

冠翼の聖天使
2012年12月7日17:01

藤田剛史さんだったような気も(何

しかしあれですね、ジェイさんは、又聞きくらいで詳しくは知らなかったですが、中々懐かしい面々ですね。

プレイヤー編だと、
カイ・ブッディ
ジョン・フィンケル
塚本俊樹
石田格
etcなどが挙げられていくのでしょうか。
あげていったらキリが無いですよね。
されど、確かに読み物として読みたいものです。



…どなたか、プレイヤー名鑑、ビルダー名鑑、代表的デッキ集みたいなものを書いてくれませんかね?…wikiを読めで終わりますか、そうですか(何

駄文、失礼しました。

ばずまじ!管理人
2012年12月7日19:21

MTG Wikiでもいいんですが、一本の物語として読みたいですよねえ。本当にそう思います。

※「藤田剛史」さんの表記は確かにミスってましたので、ただいま修正しました!

ばずまじ!管理人
2012年12月7日19:24

ちなみに、(中略)としてしまったところには、FFfreakことBrad Nelsonとか、鍛冶友浩とか、高橋純也とか入れたいなと思いながら割愛しました。

冠翼の聖天使
2012年12月7日21:07

いやぁ、wikiは誰かが言いそうだなぁ…とw

しかし、MTG名鑑みたいなのがあったら、本当に欲しいですねぇ。

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